レザークラフト ベルトの修理をしました
ベルトの修理を依頼されました
レザークラフトをしていると、何か作ってくれと頼まれることがあります。
頼まれるものの中には、仕様変更や修理もあります。
仕様変更や修理は簡単なものしかお受けしていません。
使用を変更するときに分解が必要なことがありますが、分解してしまうと修復できなくなってしまうかもしれないからです。
失敗したときに購入して弁償できるものならばいいのですが。
今回はベルトの修理を依頼されました。
修復できない可能性もあるということをお伝えしてそれでもいいというので修理してみることにしました。
ベルトの修理をします
修理をするときには、どういった仕組みになっているのかをみなくてはなりませんね。
今回のベルトですが、カシメで止めてある革の部分がすり減ってしまって切れそうな状態です。
切れそうな革の部分を作り替えます。
切れそうな部分を作って入れ替えるのですが、分解をしないと仕組みや革の長さが分かりませんので分解します。
食い切りを使ってカシメを外す
食い切りという道具を使って、カシメを破壊して外します。
食い切りを使うときにはできるだけ革の傷付けないように慎重に行います。
もし傷が入ってしまっても目立たないようにベルトの裏の部分から食い切りを使ってカシメを破壊していきます。
一度に破壊しようとせずにちょっとずつ確認しながら行います。
分解すると革の部品が表れてきます。
交換部品の製作
分解するとこのような部品が出てきました。
金属と触れている部分がすり減ってしまってすぐに切れそうです。
革が伸びているようですが、この部品の寸法をとってつくります。
裏面は漉いてありました。厚みが出てしまうので漉いてあるんですね。
この部品を作ってカシメで打つと修理は出来上がりです。
革を染色してもよかったのですが、僕が使っているヌメ革はかなり茶色くなるので、ニートフットオイルを入れて仕上げました。
依頼者からこれでいいとの許可がありましたので。
少し使っているとなじむでしょう。
ベルト本体の革もだいぶくたびれていました。
これから先どれくらい使えるかわかりませんが、しばらくの間は大丈夫でしょう。
金属と触れる部分はどうしてもすり減ってしまうようです。
さいごに
レザークラフトをしていると修理も頼まれます。
依頼主の思いの詰まったものなので扱いには慎重になります。
その人の今までの歴史が詰まっていますからね。
しかも修理をしてまで使いたいというものですから、大事にされているものだと思います。
できるだけその思いにこたえたいとは思います。
気に入った一つのものを大事に使うのは素晴らしいことだと思います。
追記
レザークラフトに限ったことではありませんが、道具は大事なものだと思います。
使いやすい道後を使うと作業も速いです。
今回のベルトの修理をするときに、食い切りを使いました。
食い切りがなかったら、なかなかきれいに修理できなかったのではないかと思います。
革を漉く作業もありましたが、これについても革包丁がよく切れればやりやすい作業なんです。
革包丁の切れがよくないと難しいです。
良い包丁でないといくら研いでも切れませんからね。
できるだけ良い道具を揃えておくことがいいと思います。